99 - ZEUS208 ◆CJh/Tcvz2E 2021/09/30(木) 13:23:14.79 ID:GTR/qX0A0
プロセルピナは元は土着の豊穣神か、あるいは別の言語から名前を借用したのかはっきりとしませんが
いずれにせよかなり早い時期にギリシア神話のペルセポネと同一視されていたようです
プロセルピナの母親は豊穣の女神ケレス(ギリシア神話のデメテルに相当)です
プルトはプロセルピナに恋し、彼女を拐かします
母親のケレスは悲しみのままに娘を探して世界中を旅することになります
しかし豊穣の女神が天にいないことで、大地に作物の実らない時期が発生してしまいました
旅の果てに娘を誘拐したのがプルトとユピテルであると知り、ケレスはユピテルに娘を返すように直訴します
ユピテルは一つの条件の下にプロセルピナを返すことを約束します
その条件とは、プロセルピナが運命の女神の掟(冥界のいかなる食物も口にしてはいけない)を破っていない事です
しかしプロセルピナは既にザクロを口にしており、冥界から返すことは叶わなくなりました
最終的にユピテルはケレスとプルトを仲裁し、プロセルピナは一年のうちの半分をプルトと共に、もう半分を天界で暮らすこととなります
プロセルピナが天界に戻ったとき、ケレスはたちまち機嫌を良くし、大地にはあらゆる植物が生えてくるようになりました
このことからプロセルピナが冥界にいる間が冬であり、天界に戻ると春が来ると考えられるようになりました
細かい部分は伝承によって多少の差異がありますが、今回はメタモルポセスを中心に説明させていただきました