177 - 名前が出りゅ!出りゅよ! (sage) 2017/12/01(金) 11:00:18.38 ID:FMvVzWhWi
都内某所の法律事務所、業務中の静けさを破ったのは後輩の一言だった。
「ひろさん、はいガム」
「ん?あぁ、ありがとう」
パチッ
「痛っ!」
「ははは、引っ掛かった」
「パッチンガムなんて、子供じゃないんだから」
「いやー懐かしくなってつい買っちゃったんすよ、はいこっちは本物」
「まったく・・・」
苦笑いしつつ、ひろさんと呼ばれた男はガムを受けとる、今度は本物のようだ。
ある事務所の午後のひととき、業務の合間の束の間の休息、イタズラ好きな後輩とのありふれた日常、男はいつまでも続くと思っていた。
「しょーへー」
「はい?」
「それ、からさんには、絶対に、やっちゃダメだからね」
「へいへい」
その注意をするまでは・・・
トイレに行くと席を外した後輩、事務所内は静けさを取り戻す。
しかし、中々戻って来ない後輩に男は嫌な予感を感じ始める、そしてその予感は最悪の形で的中してしまうのであった。