恒心元年 (40)

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2 - 名前が出りゅ!出りゅよ! (sage) 2017/01/19(木) 21:41:41.20 ID:Kf/Zp3OW0

同僚が精を出しきって眠りこけているのを尻目に当職は弛みきった肛門から精液や便が漏れないようオムツを装着、気分転換に夜の街に繰り出すことにした。
事務所は自宅も兼ねており、当職は父と同僚のよって事実上軟禁状態に置かれている。けんま行為を行う者への対策もあるのだろう。その為外の空気は滅多に吸うことが出来ない。

外に出て数分、奇妙な男に声をかけられた。恒心教徒かと一瞬身構えたが向こうは当職の事を知らないらしい。男は当職にこんな質問をぶつけてきた。

「宗教に興味はございませんか」

自身が宗教団体の教祖扱いされているため、当職は宗教というもの自体にあまりいい感情は持っていなかったので勧誘を断ろうとしたが、男があまりにも熱心なためすっかり押しきられてしまった。
男に連れていかれた施設には見慣れた男の肖像画が飾られていた。

麻原彰晃。恒心教徒に智津夫っちなどと馴れ馴れしく呼ばれている日本人なら知らぬもののいないカルト団体の元教祖。当職が尊師と呼ばれるネタ元となった人物だ。
それを見てすっかり気分を害した当職が出ていこうとすると昔テレビで聞いた麻原の声聞こえてくるではないか。

「ようやく見つけたよ…私の後継者に相応しい者を!」

録音してある音声を再生しているのかと思いきやそうではなかった。目の前の肖像画の口が動き、眼はこちらを向いているではないか!

麻原(実際には彼の肖像画)との対話の末、多くの奇妙な「真理」が明らかになった。

一、東京拘置所に収監されている麻原彰晃は超越神力を用いて自分の後継者を探していること。
二、拘置所内で白痴化しているというのは事実で脳のリソースの大半を力の行使に使用しており、余命が残り僅かだということ。
三、後継者が見つかったらオウム真理教最大の悲願、日本シャンバラ化計画を老い先短い自分の代わりに進めてほしいということ。

自分でも意外に感じる程に当職は麻原の願いを迷うことなくあっさり引き受けた。このチャンスをものにすれば優しい世界の創造が現実のものになると思ったからだ。