1 - 名前が出りゅ!出りゅよ! 2016/08/31(水) 11:17:19 ID:IWko7uLA
ああ、夏休みも今日で終わりだな。
蒸し暑い夏の昼下がりにガリガリ君をかじりながら唐澤貴洋はそう思った。
両親の実家への帰省や海水浴などこの約2ヶ月間夏の思い出になる事はしたものの掴みようのないモヤモヤした感情に覆われながら過ごした。
今後の進路は父洋に言われるがままに中高一貫校を受験する事になっているのも一因だ。
果たしてこれでいいのか?
ここで中学受験をすれば俺の人生は豊かになるのか?
地位と富のある親のレールに乗りっぱなしで本当に俺の人生は満たされるのか?
そんな考えが堂々巡りし日々唐澤貴洋の心は暗くなる。
しかし考えて見ればまだ俺は小学生なのだ。
先は長い。 これからの生き方次第でどうにでもできるだろう。 唐澤貴洋はそう思う事にした。
そして何事も無く夜も更け、最後の絵日記のページに適当な事柄を綴り唐澤貴洋は床に着いた。