5 - 名前が出りゅ!出りゅよ! 2016/08/24(水) 21:31:24 ID:HHaSA/W2
「期待外れだな、唐澤。お前に尊師の称号はやれん。」
横たわる無能にゆっくりと歩み寄る麻原。しかし、その歩みを止めた男がいた。
山本を振り切り、駆け寄ってきた山岡である。立ち上がるのもやっとだが、それでもなお対峙している。
「まて……麻原…ここを通すわけには…」
麻原はフンと鼻を鳴らす。
「どけ、邪魔だ。」
そう言った直後、その側に山本も立ち塞がる。足は震えているが、目は震えていない。
「………」
麻原は無言で手を振り上げる。超越神力で殺害するつもりなのだ。
ところが、彼は手を振り上げたまま固まった。足も胴体も、微動だにしない。表情だけが驚きに満ちている。
微動だにしないのではない。できないのだ。唐澤の超越神力によって。
2人の弁護士が立ち塞がる間、唐澤は立ち上がっていた。
「か、からさわァ…」
麻原が呻く。
「山岡くん。山本くん。下がっているナリよ。」