2 - 名前が出りゅ!出りゅよ! 2016/08/24(水) 07:31:21 ID:vpdNzYUg
翌日の朝タカヒロはほくそ笑みながらアツシに話しかけた。
「アツシ、提案があるナリ。
今日の夜、”カラコロ”がある多摩川の河川敷に下見に行かないナリか?
年下というハンデがあるアツシにフェアな戦いをしてほしくてね、現場の地理を確認させたいナリ。」
「兄さん・・・、だから昨日”カラコロ”を断ったんだね。
僕のことを気遣ってくれてありがとう。」
日も暮れはじめ二人は多摩川へ到着した。
その日は豪雨で多摩川もかなり増水していた。
二人は傘も差さず、神妙な面持ちで淡々と歩く。
二人の服はずぶ濡れで歩くたびビシャ、ビシャと水音が弾く。
沈黙を破るかのように、ふとタカヒロが声を発した。
「当職、喉が渇いたナリ。
コンビニでオランジーナを買ってくるよ。」
「わかったよ、兄さん」