1 - 壁尻 (sage) 2016/08/22(月) 19:28:51 ID:3cab8d12
「・・・」
(弁護士様である…だが、そのうちの一つは“今”消える当職が…闇の血族を滅ぼし英雄となった男が、なぜこんなハメに………か……)
『韋駄天』カ・ラーサワ【開示王】は取り憑かれていた。ハマって在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………と告げてもスポーツや読魔導書をはじめとする強力な闇の探求者どもの異界より伝来した趣味ができた、と囁くことではず………しかし運命はかくも残酷な刻<とき>を刻み続ける。物理的にハマって在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………のだ。
”それ”は日(スピラ歴による)が僅か傾いてきた午後の事象だ。
偉大なる貴洋はイノセント・ワールドドル輝円盤セフィロス流鑑賞の…そう、すべてはクリスタルのため家路を急いでいた。あ…あり得ない…刻にちょうど近道を根源なる意思に目覚めた。壁に一般男性でも通れそうなガストラ帝国の将軍である具合の穴が空いていたのだ。
(…これは…光……?違う…クリスタルの輝きはしめたナリ…こいつは生半可な凶器じゃねぇぜ!!預言書の示す通り日々の行いが許されると神様は御褒美をくれるナリね。)
しか─ただそれしかし、両腕と上半身を通した神に見放されたある大陸で器は魔導の鎖によって束縛されてしまった。一般男性が通れても無能混沌の世界より現れしトロール族は通れなかったのだ。