4 - 4/6 (sage) 2016/01/23(土) 15:34:13 ID:8W8z/Ra6
頭を抱えた俺をよそに、ダブルパカデブはべらべらと話し出す。
「「当職たちは、それ自体が当職であり、また、すべてを掛け合わせた存在としての当職でもあるナリ。
たとえるならば純水のように、当職たちは、部分的に切り取られようと当職のアイデンティティを失わないナリ。けれど、全体としてもまた――」」
「説明はありがたいんだが、うるせえ!」
左右からの無能ボイスによるステレオ反響がぐわんぐわんと頭で響き、思わず怒鳴ってしまう。
「片方だ、片方だけ話してくれ……どっちでもいい……そうだ、右のお前。お前だけ話せ」
「「はいナリ」」
「……なんで両方話すんだよ」
「「当職から見た右なのか先輩から見た右なのかわからないナリ」」
くそったれ、細かいことにこだわりやがる。
ふと後ろを見ると、Yがでかいダンボール箱をもって来、組み立てている。何をしているんだ?
「「……あっ」」
ボギー1たちが小さく声を漏らしたかと思うと、またプルプルボギーになった。
――おいおい、まさかね。
自分の顔が奇妙に歪むのを感じる。
「「ナリナリナリナリナリナリナリ……」」
パカッ。
4体になったぞ、おい。