けんま民の誕生 (1000)

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2 - 名前が出りゅ!出りゅよ! (sage) 2015/10/25(日) 23:46:38 ID:3c1Ts7zs

彼の事務所に付くまでの事は、しっかりと覚えていない。
事故を起こしてしまってパニックになった脳がしっかりと機能していなかった。
本当に許してもらえるのか、そんなわけはないだろう、私の中に存在する二つの意見が衝突を繰り返しまともに機能していなかったのだ。
彼の事務所で彼は私のスマートフォンを見ていた。そして悪魔のような笑みを浮かべて私に近づいてきた。
私は彼に押し倒され、ズボン越しに股間を撫でられていた。
「奴の息子に付きまとっているのか?」
―――事故に加えて、こんな誹謗中傷をしていたことが公になったらまずいだろう?
彼の言葉はそういう威圧を含んでいた、だがどこか淫靡なもので、私のペニスは勃起をしており、さらにカウパーが下着を濡らしていた。
ソープ嬢、いわば現代の娼婦達の声色とは全く正反対の声だが、彼の声は恐怖という経路を侵入して私の性感に触れていた。
「私は若い子が好きでね、君みたいな若い子が快楽で咽ぶところを見るのが好きなんだ」
身体の自由が利かない、股間に寒さを感じたと思った刹那、すでに人間の内側特有の暖かさに包まれていた。
サキュバス、西洋の淫魔に精を絞られるというのはこのような感覚なのだろうか。
恐怖に支配されながら快楽を一方的に与えられる。
これまで手淫や性交で得てきた快楽の何倍もの快楽が私の脳に注ぎ込まれる。
彼の精を絞り出すことに特化した口技で、私は信じられないほどの精を吐き出していた。
その生命の片割れを彼は食通のように味わうと、満足そうな顔をこちらに向ける。
気が付けば私は犬のように這いつくばらされており、肛門に何かを感じる。
成程、次は私が雌になるのか、と妙な納得をしていた。
「あまり硬くはならないが、その分君を楽しませることはできる、痛みよりも快楽のほうが大きいだろう?」
口から雌のような声が出る。脳が染められていく。自分の陰茎からは粘性の高い液体が垂れ流される。
彼の物が私の内側を出入りするたびに、自分が男か女なのか分からなくなる。
彼の衝動を受けて気持ちよくなっている自分は本当に男なのだろうか。
初めてなのに痛くない、気持ちいい、こんなのははっきり言ってフィクションだと思っていた過去の自分はすっかり彼の色に染まっていた。
彼の前後するペニス、私の身体を舐めまわす舌、全身で彼を感じて私の脳が麻痺していく。
彼が腰の動きを止め、微かに震えているのを感じると私の胎内が暖かくなっていくのを感じる。
中に出されるというのはこういうことなのか、脳に残った微かな理性がそうやって現状を理解していく一方、自分の中の獣は床に精をぶちまけていた。