1 - 名前が出りゅ!出りゅよ! 2015/09/20(日) 04:52:08 ID:g6qvxdQA
毎年、水泳の時間はいつも見学だった。
同級生達からは泳げないからズル休みする卑怯者と詰られた。
本当は泳ぐのが取り柄で、皆と一緒に泳ぎたくて仕方がなかった。
休みたくなかった。でも、休むしかなかった。
給食の時間になると、僕はとにかくよく食べた。嫌いな物を残す同級生がいると代わりに食べると申し出た。
配膳当番には大盛りと何時も頼んだ。
そんな僕の姿を見て、同級生はだから太る、意地汚いとゲラゲラ笑った。
国語の時間は苦痛だった。
単語、一言で区切る朗読しか出来ずロボットだと揶揄された。あるいはガイジンかと馬鹿にされた。
特に登場人物の心情などさっぱり理解できなかった。
僕には言語の素養がなかった。
皆が羨ましかった。
僕は先生が怖かった。
というより、大人が怖かった。
間違いを指摘されると身が震えた。キツイ叱咤が僕に飛んでくると条件反射で糞を漏らすようになっていた。
同級生は僕を心底軽蔑した。
僕は飼育委員を経験した。
ある日、小さいうさぎ小屋の中でブラシによる掃除に汗を流す僕に同級生質は外からホースで水を放った。
僕は檻小屋の中で白い兎とともにびしょ濡れになった。
言葉も分かるはずのない白い兎と顔を見合わせたその時、何故だか僕達は分かりあえた気がした。
僕達はその日檻から