夜行バス (52)

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45 - 忍者視点 2015/02/20(金) 21:52:11 ID:YL.lMR7A

拙者は忍者である。我が一族秘伝の巻物を燃やした憎き改造人間がこの高速バスに潜んでいるとの情報を手に入れた拙者は、バスの天井に張り付き術を使って隠れ見張ることにした。
どうやら改造人間は空いている席の下に潜んでいるそうだ。 しかし何やら様子がおかしい。もう指定の時間を大幅に過ぎているのに、この席の乗客は来ない。
もういっそ拙者がここに座ってやろうかと思った所、中年のデブが悪びれもせずバスに入って来やがった。しかもそのデブは「自分は弁護士だ、こいつらとは違う」だのなんだのつぶやいている。過去に脳に手裏剣でも受けたのだろうか。
くそっ、デブの突き出た腹のせいで改造人間の様子がうかがえない。しかしあんなデブの尻の下とはさぞかし苦しいであろう。 敵ながら同情してしまう。
するとクソデブがカバンからなにやら取り出した。ハンバーガーだ。正直うまそう。
バスの中にマックのにおいが充満する。デブの隣の女性は涙目だ。ズコズコ音を立てジュースを飲み、ポテトをぼろぼろこぼす。改造人間もさぞかし苦しいことであろう。
催眠ガスを出したようだが運転手が窓を開けたらしく効果はない。腹の音が鳴らぬよう耐えているとバスは海老名SAで休憩についた。ここで改造人間を仕留めようかと思ったが何人か乗客が残っていたのでやめておいた。
リスクは負わないのが忍者の鉄則である。
デブはまた当然の様に遅刻。バスは目的地の九州へ向けバスは出発したのも束の間、デブがプルプル震えだしたかと思うと、
「もぉダメェ!!我慢できないナリ!!漏れちゃうナリィィィィィ!!(ブリブリブリドバドビュパッブブブブゥ!!!!!ジョボボボボジョボボボ!!!!!!!ブバッババブッチッパッパッパパ!!!!!!」
今日は改造人間を仕留めないことにした。