3 - 名前が出りゅ!出りゅよ! 2014/06/12(木) 01:08:01 ID:n29b11is
この奇妙な関係こそが、この二人を繋ぎとめるものであった。
青年はこの弁護士の支持者である。彼が支持者になったのはある年の夏頃、弁護士の活動報告の日記を読んでからだった。
ちょうどその頃弁護士はある組織と対峙していた。それは以前より問題を抱え、たびたび槍玉にあがる組織であったのだが、そこが大きな不祥事を起こしたのである。
それはニュースでも報道され、多くの人々から批判や不満が噴出した。しかしその組織はそれらの声に耳を貸さず、無視を決め込んでいたのである。
弁護士はその組織のあまりに杜撰で腐敗した体制が許せず、民衆の声を受けて立ち上がった。その時多くの支持者を得ることが出来た。青年もその一人だったのだ。
やがて青年と弁護士は親しい関係を持つようになり、今やこのような行為を行う仲となったのである。
それはふしだらな関係に見えるかもしれない。しかし青年と弁護士はそれ以上の行為に至ったことはただの一度もないし、青年も弁護士の行為について特に不快な感情を抱くこともなかった。
それは、不思議にバランスの取れた関係であったのだ。