究極の選択 (6)

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1 - 名前が出りゅ!出りゅよ! 2014/06/10(火) 00:48:07 ID:g1YqE2Pg

当職は焦っていた。
いつものように下校中、多摩川の河川敷の側を通っていた時のことだ。

遠目に橋の下で何やら不良達が集団でリンチを行っているようだった。
これはいけない。
そう思ったが正義の血があふれる当職ではあるが、残念ながら無駄な戦いに振るう拳がない。
真の正義の味方は些細な悪は見逃すのだ。
ああいうのは当人達が解決することなのだろう。これでいい。

知らん振りしよう、踵を返して帰ろうとした。
しかし、その瞬間叫び声が聞こえた。助けを呼ぶ声だ、信じ難いことに聞き覚えのある声。甲高いひ弱な声。

なんと絞り出された声無き声は弟の厚史のものだった。