風 (4)

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2 - 名前が出りゅ!出りゅよ! 2014/04/23(水) 03:00:44 ID:7Aefp7fQ

そんな詩を息子のノートに見つけたのは昨日のことであった。
息子が大学に行くようになるまで使っていた部屋を、落ち着いたので整理したところ発掘したのである。
これを読み私は大変な衝撃を受けた。頭を殴られグワングワンと振り回された心地がした。
何よりも心を大きく揺れ動かされた。拒否とも抱擁ともつかぬ未知の揺れが心を襲った。
幸い、妻には見られていない。妻が読んだら一体どう思うか。
昨日、これを手にしてから書斎でひとりずっと考えてみた。
しかし、結論は得られない。そもそもなんのための結論か。
混乱のせいで私は考えることすらできなくなったようだ。
ふうと落ち着き抽斗から一枚の写真を取り出す。
息子が大学に入った時にとった記念写真だ。
これで自慰をすることができるか。果てることができるか。
私は息子の愛に答えることができるのだろうか。
ズボンとパンツとを脱ぎ陰茎を露出する。
一体どういうことか。私のそれはまたたく間に大きくなった。
ゆっくりと手淫をする。感じる。年甲斐もなく喘ぎ声を漏らしてしまう。
亀頭からは透明なカウパー液がねっとりと垂れ、こするその手に絡みつき丁度よいローション代わりになる。
こうなると後は簡単だ。このリズムに乗ればいい。
息子の顔を見ながらこする。こする。こする。
……。
射精。
写真の息子の顔は私の精液にまみれていた。得も言われぬ背徳感と快感であった。
これにもう病みつきになってしまったことを本能的に察した。
パンツとズボンとを履くと部屋を出る。
まだ葬式が終わったばかりでやっと落ち着いたところだが、息子の遺影を使って同じことをしたくてたまらなくなったのだ。
私は息子を殺してしまったことを少し後悔し始めていた。(終)