506 - それでも動く名無し 2023/07/23(日) 13:44:49.74 ID:XosXX3DF0
筒井康隆は『涼宮ハルヒの消失』に影響を受けてライトノベルを書いてしまったらしい
> シリーズの一巻、本一冊まるごと、ほとんど遅延という珍しい例がある。谷川流「涼宮ハルヒの消失」である。涼宮ハルヒ・シリーズはライトノベルとされているが、SF的首尾結構は整っているし、センス・オブ・ワンダーにもSF的合理主義精神にも欠けるところはない。
> この小説では、ヒロインが最初のプロローグに登場しただけで、第一章で突然消失してしまう。理由もわからなければ、語り手の主人公以外は誰も消失したヒロインのことを記憶していないという謎もある。そしてヒロインが消失したまま、つまりその理由は何か、いつヒロインが戻ってくるのかという謎と期待を読者に抱かせたままの遅延が、えんえんと最終章の中ほどまで続くのだ。この作品は文芸誌編集者の間でも評判がよく、シリーズ中一番の出来だと言われている。小生はこの作品に限らずシリーズ全体からライトノベルに対する姿勢が変わり、ついに自分でも「ビアンカ・オーバースタディ」なる作品を書いてしまったほどだ。──『創作の極意と掟』