2 - それでも動く名無し 2022/08/05(金) 21:15:16.65 ID:VdODlLCl0
「トイ・ストーリー」や「バグズ・ライフ」と違い、「モンスターズ・インク」には全身毛むくじゃらのモンスターが多く登場します。
この「毛むくじゃら」を描くために、ピクサーは相当な労力を使うことになりました。
まずは、どのように「フサフサ感」を演出するかです。
当然、体毛を増やせばいいというわけではありませんから、自然な毛並みがどのようなものか、ゴリラやオランウータン、バイソンなどの体毛の本数、質感、動きを参考にしました。これにより、主人公である「サリー」は2,320,413本という大量の体毛を得ることになったのです。
とはいえ、フサフサであっても、自然な動きがなければ、そこに違和感が生じてしまいます。そこで、乱数発生装置(ランダム・ナンバー・ジェネレーター)を用い、ランダムに動く自然な毛並みを表現したのです。これにより、当時のピクサーは高い評価を得ることになりました。
ただ、この作業が想像を絶する以上に困難で、当時のコンピュータ処理能力の限界も関係し、サリーの毛を描くのに1コマ約12時間を要しました。また、演算能力的に「毛の多いモンスターは1コマに1人」という制約つきでした。
これらの苦労を乗り越え、名作「モンスターズ・インク」が完成したのです。