●マカヒキの大阪杯 (1002)

←← 掲示板一覧に戻る ← スレッド一覧に戻る

520 - それでも動く名無し (ササクッテロラ Sp33-IcaL [126.193.119.190]) 2022/03/28(月) 11:45:47.15 ID:X5iQUIZ7p

 我々にも、甘い顔ばかり見せる方ではありません。中央競馬担当になった11年前でした。読者に馬券に直結する情報を届けたいという思いで、調教パターンに変化があった馬を見つけては、理由を取材に行きました。当初は「だから何や」、「そんなこと聞いてどうするんや」と厳しかったです。今思えば本当の意味で調整の難しさ、1勝の重みを知らなかった私を鍛えてくれていたのでしょう。

 指揮官の厳しさには心がありました。工夫を重ね、何度も取材を試みるうちに、いろいろと教えてもらえるように。こちらの質問に、「何でか分かるか?今回が勝負やからや」と返ってきた時の勝率はかなり高かったです。師への取材は、記者の私にとっても“勝負”でした。

 1月から中央競馬担当デスクとなり、昨年末、師に現場を離れることを報告に行きました。「あとで厩舎に来い。着いたら電話くれ」と言われ、調教終わりで厩舎に向かいました。餞別(せんべつ)とともに、「今までよう頑張ったな。立場は変わるかもしれんけど、これからも競馬のこと頼むぞ」と熱いメッセージももらいました。苦しい時は頂いたものを見て、師の言葉を思い出し、力をもらっています。

 厳しくても、そこに心があるから優秀な人や馬が集まる。精鋭ぞろいの藤原厩舎を見ていてそう感じます。