241 - 恒心綜合大学附属高等学校よりお知らせですを 2016/01/09(土) 15:41:55 ID:TNF5uGtE0
概要: SCP-743は高さ1mほどのラブドールです。
SCP-743の[編集済み]は電動による振動式になっておりSCP-743の背面にはその振動式の[編集済み]を調節するためのダイヤルやスイッチがついています。しかし、ダイヤルやスイッチは一切反応を示しません。また、SCP-743の瞼は閉じたり開いたりできるようですが、研究員の手によって瞼を閉じた場合、ひとりでに開きました。SCP-743は完全に新品――すなわち、完璧に綺麗で、よく磨かれていて、傷一つ無い――のように見えます。SCP-743はその部品に分解することが出来ます。しかし、標準的な検査では少しも変わった特徴を発見できません。
SCP-743が組み立てられる時、SCP-743はいくつかの異なる性質を見せます。
1.休止状態:SCP-743は見た目には活動を示しません。この時目は開いています。
2.流動状態:突如SCP-743の[編集済み]の振動機能がONになります。このとき、近く(SCP-743から10~20mほど)にいる男性はSCP-743と性行為を行いたくなる猛烈なミーム汚染を受けます。このミーム汚染はSCP-743から女性に引き剝がされ距離を置くことにより「SCP-743とやりたいが絶対にではない。」というレベルにまでは軽減することが出来ます。しかし、引き剝がされない限りは永遠にSCP-743と[編集済み]します。また、複数の男性がSCP-743に近づくことは[削除済み]。
3.摂食状態:半正則の間隔で、有機物が近くに存在するときに、小さい黄色がかった白色のアリのような実体的存在がSCP-743の[編集済み]からどっと流れ出てきます。この時SCP-743は目をパチパチ瞬きしています。数百万単位のこれらの「アリ」は有機的な動物、植物、それから菌類に群がり、顎でそれらを少しづつ噛みとって、SCP-743の内部へとかけらを持っていきます。SCP-743は生死にかかわらずあらゆる動物(特に液体を飲み込んだ)と植物、真菌と多少処理された動植物――綿や革製品、紙のような――を噛みとっていきますが、特に生きた人間を好むようです。当然、フェーズ2でミーム汚染を受け取り憑かれてしまった男性も餌食になります。これらのアリは???kmもの距離を行き来して、死体をSCP-743に持ち帰ることが知られています。
4.狩猟状態:十分な有機物を直ぐに摂食できないときは、フェーズ2よりも激しい瞬きや[編集済み]の激しい振動とともにSCP-743の[編集済み]から異なる種類の節足動物のような実体が現れ始めます。これらは多くの場合で既知の節足動物、特に昆虫類とクモ形綱に似た外見を持っていますが、いかなる節足動物や他の動物の既知の種にも似ていない生物も多く混じっています。これらの、常に少し黄色がかった白色をした節足動物は特定の行動を専門としているようです。それはごく小さく、翅を持っている、観察と調査を行う昆虫・鋼とチタンを含む大部分の物質に孔を開けることができる昆虫(個体の寿命はごく短く、僅かな穴を開けられるに過ぎませんが、SCP-743からの終わりが無いような供給によって大穴を貫通させます)そしてより大きくて攻撃的な、獲物を追い詰めるための昆虫と蜘蛛です。
個体としては彼らは単に鬱陶しい虫ケラ以外の何物でもありませんが、SCP-743は数十億単位でこれらを、あるいはさらに[データ削除]単位で生産することが知られています。
5.維持状態:SCP-743は自身の綺麗な状態を維持するために節足動物を使用します。この時SCP-743の目は閉じています。これらの節足動物は単にSCP-743を磨き上げるだけでなく、凹みや傷、欠けを修繕し、SCP-743が分解された場合に組み立て直すことすら行います。SCP-743は自身の位置を自由に変えることが出来ます。
SCP-743から出てくる節足動物は一般的な節足動物よりかなり強靭ですが、手強い存在ではありません。重いトランクでそのような節足動物の一匹を押しつぶせば、それを「殺す」ことは簡単に行えます。その場合、節足動物はSCP-743から黄色がかった白い液体の一滴や溜まりになって、それは悪臭を放ち、粘り気を持っています。しかし、SCP-743から出現する節足動物と単独で遭遇することはほとんどありません。
節足動物たちがどうやってお互いにコミュニケーションを行っているのかはわかっていませんが、彼らはたとえ単独であっても集団の意識にしたがって行動するようです。
いったい誰が、あるいは何がこれらの節足動物を支配しているのか、SCP-743の内部に持っていかれる有機物がどこにいくのか、SCP-743が無限に液体や節足動物を流し出すことができるのかは一切不明です。
SCP-743は簡単に壊せるように見えますが、SCP-743は傷を直すために、また防衛のために節足動物を使うため、恐ろしいほどに破壊しづらいです。SCP-743を破壊する手段として[データ削除]が想定されますが、SCP-743の異常な特徴と防衛機構による損害のため、SCP-743の破壊はO-5の認可が下りない限り実行されません。