119 - SCPー62783 3/3 (sage) 2015/06/18(木) 08:58:47 ID:5Q3bUF2o0
補遣A
報告書作成から█日後の20██/██/██に、██████研究員を発端とした大規模な収容違反が発生しました。
この事案を受けSCPー62783のオブジェクトクラスはEuclidへと格上げとなり、収容プロトコルは現在のものに改定されました。
情報の拡散に関わった全ての財団職員にはBクラス記憶処理が施され、一部は新たに建設された隔離棟8-3へと異動されています。
SCPー62783にはミーム作用が存在します。このミーム作用はSCPー62783の頭部を映像や静止画を含めて視認した瞬間に活性化します。。
視認した対象者(SCPー62783-Jに指定)は瞬時にSCPー62783の回収前の本名・掲示板への書き込み内容を含む情報(この情報をSCPー62783-1に指定)を記憶します。
SCPー62783-JはSCPー62783のことを「チンフェ」「チンコフェイス」「犯罪者チンコフェイス[データ抹消]くん」等と呼称するようになります。
SCPー62783-JはSCPー62783に直接的な危害を加えることはありませんが、SCPー62783について嘲笑的な態度をとるようになります。このため、SCP-62783の収容状況は定期的にコンプライアンス意識が極めて強いと診断された職員にチェックされるべきです。
その後、対象者はSCPー62783の視覚情報、或いはSCPー62783-1を他者へ伝えることへの耐えがたい欲求を覚えます。この際、伝える対象に選ばれるのはより強い情報拡散能力を持った上司が選ばれることが多いようです。
一度SCPー62783を視認した対象は、SCPー62783-1の断片的な情報を視認したのみでもこの拡散欲求が活性化しますが、SCPー62783-1そのものにミーム作用は存在しません。
情報の拡散欲求は外部からの制止、あるいは強いコンプライアンス意識があれば十分に抑え込めるものです。
しかし、SCPー62783-Jは視認前の性格に関わらず98パーセントが「俺は嫌な思いしないから」などの反社会的な言動を繰り返すようになるため、未汚染の職員による制止がもっとも確実な手段となります。
SCPー62783のミーム作用はBクラス記憶処理によって後遺症を残さずに消去可能であることが判明しています。
SCPー62783のミーム作用は回収部隊や記憶処理の対象となった住民に記憶処理を行う際には報告されていません。
これがSCP-███の地域的な効果であったのか、SCPー62783が財団による封じ込めによって変質したのかは現在調査中です。
SCPー62783の写真を閲覧した全ての――嘆かわしい事だが、O5評議会も含め――財団職員へ告ぐ。
いいか、今回のSCPー62783の収容違反は、偶然にも職員が一人ずつ接触し、偶然にもその終着点が私であったに過ぎない。
もしもSCPー62783の実物を上司に見せようと発想した職員がおり、その終着点が私よりリテラシーの低いもの達であった時の事を考えてみたまえ。
SCPー62783にO5評議会の過半数が直接接触し、彼の拡散を望んで意見を一致させた時を考えてみたまえ。
キツネのような眼の人型SCPを衆目の晒し者にするためだけに、職員がSCP財団の秘密と共に街を練り歩くという最悪の事態に繋がり得たことをしっかり認識しなさい。
はっきりいって財団職員の地位の威を借り無責任にSCPの情報を拡散しようとした今回の事案は異常だ。
今回の事案が公になり収容違反者が反省して、収容プロトコルの改定が行われることを切に望む。 ――O5-12