598 - 核撃てば尊師 2014/01/05(日) 03:19:27 ID:Tbe46OsU
本拠地、虎ノ門サティアンでで迎えた三が日
高級ソープで大量散財、開示も勢いを見せず惨敗だった
事務所に響く通子のため息、どこからか聞こえる「唐澤貴洋殺す」の声
無言で帰り始める事務員達の中、事務所の代表弁護士唐澤貴洋は独りPCの前で泣いていた
1Aから手にしたお小遣い、仕送り、お年玉、そして何より信頼できる有能な家族・・・
それを今の病棟で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」貴洋は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、貴洋ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいGoogleサジェストが現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってロリドル鑑賞をしなくちゃナリ」貴洋は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、貴洋はふと気付いた
「あれ・・・?お年玉がある・・・?」
ピュア虎ノ門4階から飛び出した貴洋が目にしたのは、向かいのマンションまで埋めつくさんばかりの札束だった
千切れそうなほどに万札が撒かれ、地鳴りのように硬貨の落ちる音が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする貴洋の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「唐澤貴洋、新年会だ、早く行くぞ」声の方に振り返った貴洋は目を疑った
「で・・・出龍?」 「なんだ唐澤貴洋、居眠りでもしてたのか?」
「こ・・・河野一英?」 「なんだ貴洋兄ちゃん、かってに一英さんを死去させやがって」
「厚史・・・」 貴洋は半分パニックになりながらカラケーを見上げた
核撃てば尊師:なんだ捏造か 核撃てば尊師:台帳も嘘だったんか 核撃てば尊師:告別式けんましなくてよかった 核撃てば尊師:唐澤貴洋殺す
暫時、唖然としていた貴洋だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「貰える・・・貰えるんだ!」
1Aからお年玉を受け取り、パカビジへ全力疾走する貴洋、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
翌日、路上で冷たくなっている貴洋が発見され、1AとATSUSHIは病院内で静かに息を引き取った