【唐澤貴洋殺す】雑談★2【唐澤貴洋殺す】 (1000)

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496 - 唐睾睾睾 2014/01/08(水) 18:24:22 ID:y5.H360U0

3 争点
(1)権利侵害の明白性
(原告)
ア 原告は,X3のペンネームを用いて,同人誌を作成していた者である。原告が当該ペンネームを用いて活動していること及び原告の勤務先は,平成23年に既に明らかになっていた。
イ 本件投稿は,一般の閲覧者の普通の注意と読み方を基準として読んだ場合,原告が女性に対して殺害予告をした旨の書き込みは,原告が脅迫行為を行っていると誤信させ,原告が未成年者を部屋に連れ込み,未成年者略取で捕まりそうである旨の書き込みは,原告が犯罪行為に及ぶ人物であると誤信させ,いずれも原告の社会的評価を低下させる。
ウ 本件投稿は,真実でない。また,公共の利害に関する事項でなく,原告を誹謗中傷するものであって,積極的な加害意思しか見て取ることができないから,公益目的も認められない。
(被告)
 本件投稿が原告に関するものか不明であり,本件投稿の内容も意味不明なところが多く,殺害予告を行ったとの事実が真実でないかも不明であるため,原告の名誉が毀損されていること及び違法性阻却事由の存在を伺わせるような事情が存在しないことが明白であるとはいえない。
(2)電子メールアドレス開示の必要性
(原告)
 契約者が世帯主であり,携帯電話の使用者が他の家族である可能性がある。その場合,電子メールアドレスは,実際の発信者を推知するために必要である。
(被告)
 損害賠償請求には,氏名又は名称及び住所の開示があれば足り,電子メールアドレスの開示まで不要であり,電子メールアドレスの開示を必要とする事情が具体的になっていない。
第3 当裁判所の判断
1 本件投稿が原告についてのものであるか否かについて
(1)各事実末尾記載の証拠によれば,次の事実が認められる。
ア 原告は,「○○○○○」という名称のサークルに属し,平成20年4月及び平成23年8月,「X3」というペンネームで,同人誌を発行した。(甲6,7,8)
イ 原告は,平成21年6月頃,出版社の編集者との間で,「X3」名義で発表した作品をアンソロジーに再録する件に関し,本名を明らかにした上で,やりとりを行っていた(甲8)。
ウ 本件投稿が書き込まれた掲示板のスレッドは,「△△△△△△△△△△△△△」という名称であるところ,その中に,平成25年4月18日付けで「X3」を指す趣旨で,「X1」という原告の本名を記載した書き込みがあった(甲5)。
(2)以上の事実によれば,原告のペンネームが「X3」であることは,少なくともサークル関係者及び原告とやりとりをした出版関係者には周知されていたと認められる。
 そして,本件投稿がされたスレッドに原告の本名が書き込まれていたことから,本件投稿を読んだ他の者にとっても,「X3」が原告を指すものと認識することができ,当該スレッドにされた書き込みが原告に向けられたものであると認識できたと認められる。
2 本件投稿によって,原告の権利が侵害されたことが明らかであるか否かについて
 別紙情報目録〔1〕の投稿は,「女性に対して勘違い逆恨みから殺害予告や品性下劣で心無い言葉を投げつけておきながら」との部分から,原告が女性に勘違いや逆恨みから殺害予告をしたという事実が摘示されていることが容易に読み取れる。
 また,同目録〔2〕の投稿は,「やったことが殺害予告や病人なりすましなど悪質すぎて反省して罪を償っても許されない」との部分から,原告が殺害予告などの犯罪行為をしたという事実が摘示されていることが容易に読み取れる。
 さらに,同目録〔3〕の投稿は,「そのうち未成年を部屋に連れ込んだりしそうで怖いよ・・・未成年者略取で捕まらないといいなあ」というもので,原告が未成年者を部屋に連れ込むような性癖があり,未成年者略取という犯罪行為をしかねない人物である旨指摘していることが容易に読み取れる。
 そうすると,本件投稿は,いずれも原告が犯罪行為を行ったこと,または,原告が犯罪行為をしかねない人物であるとの事実を摘示するものであるから,原告の社会的評価を低下させ,その名誉を毀損していることが明らかである。
 なお,本件投稿の記載内容に照らせば,本件発信者が公共の利益を図る目的で本件投稿を行ったとは認め難く,本件投稿につき違法性阻却事由があるとは認められない。
 よって,本件投稿に係る情報の流通によって,原告の権利が侵害されたことが明らかであるということができる。