677 - ワクチンの作り方 (sage) 2021/05/18(火) 21:25:48.23 ID:3nxe1xtR0
「大臣、こちらがワクチン製造機になります」
薄暗く無機質な研究室を案内する、黒いもみあげの男。その横には先程「大臣」と呼ばれた男と、その秘書や警備と思われる男たちが並んでいた。
「これで我が国はワクチンを確保できるのかね」
大臣は紹介された「ワクチン製造機」を見つめながら、黒いもみあげの男に問いかけた。
「はいもちろんでございます。これよりも適した製造機はございません。
日に百万本分のワクチンを量産可能でございます」
この返事を聞いた大臣と呼ばれた男は満足げにうなずくと
「よしわかった。しかし、どういう仕組みなのだね」
黒いもみあげの男は「ワクチン製造機」を眺めニヤリとする。
そこには、白いもみあげの老人が全裸になり椅子に座らされていた。
その椅子の背もたれ、老人の脇の下あたりからは何やらコードが伸ばされ、老人の乳首に繋がっていた。
コードの先は細かく振動し、老人に刺激を与えているようだ。
「でりゅ!でりゅよ!」
そう叫ぶ老人の陰茎は、彼の前に座るもうひとりの中年の男の肩のあたりにプスリと刺さっていた。
陰茎は脈動し、老人の精液が中年の腕に流し込まれる。
「あああああああああああああああああああ」
中年は、絶叫を上げている。
「なに簡単なことですよ、ワクチンを人体を用いて培養を行っているだけです」
黒いもみあげの男は大臣と呼ばれた男に対して説明を行う。
「あの白いもみあげの老人にはすでにワクチンを一箱、およそ六百人分打っています。
彼の体はワクチンでいっぱいな訳です。
血液はおろかその精液もワクチンになっているのですよ」
「なるほど、実に合理的かつ低廉な手法だ。
しかし、なぜ、その精液をまた別の男に打っているのだね」
大臣と呼ばれた男は続けて尋ねる。
「あの中年は彼の息子なのです。
白いもみあげの精液はまだ、元のワクチンと同様で、2回摂取の必要があります。
しかし、ウイルスの撲滅のためにはこの回数は少ないほうがよい。
どうやって一回接種で済むまでその効き目を上げるかというと、それをその中年を使って行うわけです。
老人の精液を、陰茎で直接筋肉注射することで、中年の体内に取り込み、さらに強力なワクチンへと自己培養が可能となるわけです」
黒いもみあげの男が説明すると大臣と呼ばれた男はふむふむとうなずきながら新たな疑問を口にする。
(続く)