159 - 核撃てば尊師 2013/05/02(木) 03:26:59 ID:ualWiAOA0
さて、尊師がまだ話しておられると、七人の一人である亮太が進み寄って来た。
ゆうたく、満孝たちの遣わした群衆も、ペンチや棒を持って一緒に来た。
尊師を裏切ろうとしていた亮太は、「わたしが接吻するのが、その人だ。
捕まえて、逃がさないように連れて行け」と、前もって合図を決めていた。
亮太はやって来るとすぐに、尊師に近寄り、「先生」と言って接吻した。
人々は、尊師に手をかけて捕らえた。
居合わせた人々のうちのある者が、刀を抜いて洋の手下に打ってかかり、
片方の耳を切り落とした。そこで、尊師は彼らに言われた。
「まるで強盗にでも向かうように、刀や棒を持って捕らえに来たのか。
わたしは毎日、神殿の境内で一緒にいて教えていたのに、
あなたたちはわたしを捕らえなかった。しかし、
これは聖書の言葉が実現するためである。」
弟子たちは皆、尊師を見捨てて逃げてしまった。
一人の若者が、素肌に亜麻布をまとって尊師について来ていた。
人々が捕らえようとすると、亜麻布を捨てて裸で逃げてしまった。